【電子産業】中国は本当にソースコードの開示を求めているのか

　ちょっと各社の報道内容に差がありすぎるので、備忘録としてメモする。

http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20090424-OYT8T00378.htm

　私が知る限りにおいて、「中国がソースコードの開示を求めている」「デジタル家電も対象に含まれる」と断言したのは読売新聞だけのようだ。

　去年にこの問題が明らかになったとき、判明していたのはこんな内容だったと記憶している。

・主な規制対象はデジタル家電ではなく、ファイアウオールやＩＤＳなどのＩＴセキュリティー機器
・フェリカなどＩＣカード用ＯＳも規制対象に入る
・Ｆｅｌｉｃａ機能が加わったデジタル家電など、セキュリティー機能を備えたデジタル家電が規制に加わる可能性もないではないが、詳細は明らかではない
・そもそも、ソースコードの開示を求めるとは規制案のどこにも書いていない。ただし、後で公開する実施細則に、そうした規制が盛り込まれる可能性はある。

　今回、読売新聞が実施細則自体をすっぱ抜いていたとすれば確かにスクープだ。だが、本当に読売が実施細則まで入手できたか、報道内容だけでは明らかではない。

　個人的には、国内企業への影響は「フェリカ機能ＯＳだけソースコード開示を求められるかもしれないから、中国にはフェリカ機能付きデジタル家電は輸出できないね」といったあたりにとどまるるのでは、と予測している。いずれにせよ、実施細則が公開される五月一日にすべては判明する。