【ガジェット】ゲーム機メーカーAppleの誕生

 iPhoneの発売日は「7月11日,22カ国同時発売」で決着した。よかったよかった(仕事のスケジュール的に)。


 ややインパクトを測りかねるのが,199米ドルという値付け。販売奨励金モデルや月賦販売モデルを採る国に,店頭価格なんて意味がないのはご承知のとおり。欧州の場合,月賦の支払い額に応じて店頭価格が変わるんだけど,このあたりどう対応するんだろうね? あと,アフリカなど発展途上国ではどんな販売モデルになるのか。今後の発表が楽しみだ。


 さて,初めてWWDCに参加した感想である。


Apple社ってゲーム機メーカーみたい」。

 
 いや何というか,会場の雰囲気が,ゲームの開発者会議「Game Developers Conference」にソックリなのである。Jobsの一言一言に対する開発者の賞賛,拍手…同じ会場,同じ場所で,3年前に任天堂の岩田社長が「Wii(当時は「Revolution」)」について語っていたときも,同じような雰囲気だったなあ。

【GDC速報】「Revolutionは無線LAN搭載,GAMECUBEの上位互換に」任天堂の岩田氏が次世代ゲーム機を語る | 日経 xTECH(クロステック)


 よく考えると,iPhoneのビジネスはゲーム機メーカーのそれに近い。アプリの流通や審査,プッシュ・サービスの提供を一元支配する発想は,まさにゲーム機メーカー。現在は600万台という販売台数は,携帯電話とみれば少なめでも,ゲーム機とみれば一定のプラットフォームたる資格を持ちえた,といえなくもない。


 恐らくiPhoneのハードウエア仕様は,ここ3〜4年は固定なのではないか。固定プラットフォームの上なら,開発者はアプリケーションの使い勝手を極限までチューンできる。このあたりもゲーム機の発想と同じだ。