【ガジェット】で,iPhoneはいつ発売されるのか

 ついに米国時間の明日,3G iPhoneWWDCで発表される(とみられる)。


3G「iPhone」,発表は6/9,価格は199米ドル以下か?――米UBSがレポート公表 | 日経 xTECH(クロステック)


 既にハードウエア仕様については,リークなのか推測なのか分からない情報が山のように出ている。比較的確度が高そうなのは,以下のとおり。


・HSPDA対応
フラッシュメモリは16Gバイトor32Gバイト
GPS内蔵
・22%薄型化


 まあ上記のようなハードウエア仕様は,iPhoneの進化として妥当すぎるほど妥当なので,あまり興味はわかない。それより,iPhoneに惚れたギーク達が開発したアプリケーションの発表の方が,はるかに興味があるわけで。


 もう一つ,私個人として興味があるのは「いつ発売されるか」。これが分からないと,記者として今後の仕事の予定も立てられない。


 3G iPhoneの発売が近いことの傍証として,5月からApple社がNANDフラッシュ・メモリの大量調達を始めたことがある。1年で半額になるという超・市況品であるNANDフラッシュの購買を始めた以上,この1〜2カ月で3G iPhoneが出荷されるのは間違いなさそう。


 では一部メディアが報じているように,6月23日の週には発売か?と言われれば,ちょーと自信がない。まだFCC連邦通信委員会)のサイトに,3G iPhoneに関する情報が載っていないからだ。電波を発する通信機器は,発売の1カ月くらい前に必ず無線機能の情報がこのサイトに載る。ZuneとかPS3などの無線LAN機器とて例外ではない。


 このサイト,Apple社のマーケターにとっては忌まわしいサイトだろう。「発表と同時に発売」という,iPodでみられたお得意の手法が使えないからだ。もしこの「FCCの壁」をApple社が超え,6月下旬発売を実現できれば,それはもう業界の一大ニュースといえる。MicrosoftSCEも,この壁は越えられなかったんだから。


 もしApple社がFCCの壁が超えられなかったとすれば,もしかすると(FCCへの抗議の意味も含めて)欧州で先行発売という可能性もある。欧州で6月,米国で7月,なんてことになれば,欧州で3G iPhoneを調達せねば,記事が書けなくなる。ううむ,どうしようか。


 ちなみに,日本ではソフトバンクモバイルが「2008年内」と言明したので,年末商戦には登場するとみていい。iPhoneの売れ行きについて「ケータイの独自文化が発達した日本ではiPhoneは売れない」という意見もあるにはあるが,発売までにSanが「Java ME MIDP」を,Adobeが「Flash Player」を移植すれば,問題の過半は解決する。半年という準備期間があれば,何とか「モバゲーが動く」というくらいのβ移植はできるのではないか。